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ぎけいき:偽りなく慶史の日記です
April / 23 Tue 18:27 ×
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August / 04 Thu 00:10 ×


1巻を読んで「これは面白い!」と思いました。
そして数年後。
ものすごい人気でイベントでは軍服だらけだったらしい。

お話の方はどんどんヘビーに。
「命」
「アイデンティティ」
「選択」
途中、本当に彼らはヤツに勝てるのかと本気で心配した。
しかし、レギュラーメンバーほぼ生き残り
見事な大団円で終了。


途中、実録エッセイマンガも読みました。

その後、違う雑誌で連載をしていることを知りました。

この人の超有名代表作からも伺える「命」に対する考え方は、
それまでの環境に起因しているというのが、よくわかる。

食事の挨拶「いただきます。」は
「いのちをいただきます。」

生まれたときから、命と向き合い、命と過ごした人が描く
農業高校マンガ。

きっとこれから主人公は、カルチャーショックを多大に受けながらも
素晴らしい大人になると思います。


荒川弘
『銀の匙』1巻


舞台は北海道。
携帯の電波が届かないほどの田舎にある、
敷地面積が全国の高校で一番大きいという大蝦夷農業高校。
主人公は札幌からやってきた都会育ちの男の子。

小ネタがいちいち笑えるし、
とにかく規模がでかいし、
日常が半端なく忙しい。

何よりも常識がだいぶおかしい(笑)。


〈例〉
体育の授業・マラソンで学校の外周を一周しましょう。

外周って?という生徒の質問に
外周です。という先生

答え 20km

………ありえん(笑)
ハーフマラソンやんか。

50分の授業で戻ってこれんちゅうの。

大体、学校の敷地面積を
ヘクタールで言われてもわかんねえよ。
(↑主人公談:ごもっとも)

学校の中には、実習で行われる畑の他に、
養鶏場や牛の放牧場、馬の運動場などもある。
おそるべし北海道。

家畜の世話も立派な授業の一環だから
生徒は全員寮住まい。
当番で動物の世話をする。
起床は4時~5時。

まだ1巻だから、鶏当番と豚当番だけでしたが
これからきっと牛や馬も出てくるんでしょう。
てか、主人公くん馬術部入ったから馬は必須ですね。

都会育ちの主人公くんがなんでわざわざ今まで縁のなかった
「農業」高校に入ろうと思ったか。

理由:「全寮制だから家に帰らなくていいから。」

何かやりたいことがあったわけではないのです。
なりたいなにかかがあったわけではないのです。

逃げの姿勢で選んだ高校は、生まれたときから
将来を考えてきた人たちが集まる場でした。
数学や英語や古典ができなくても、
大学並みの生物・化学の知識を持つ同級生たち。

定期テストで総合一位を取っても、専門科目ではかなわない現実。
全然勝った気になれない(笑)。

なにげに負けん気の主人公くんは、
知らず知らず今までの常識が通用しない学校に
染まっていきます。

そんな中で知る「命」の現実。

獣医になりたいクラスメイトは、夢を語っているわりには寂しげ。
理由は何かと思って先輩に訊ねてみる主人公くん。

獣医になるために必要なものってなんですか?

「殺す」覚悟だな。


鶏も牛も馬も豚も。

経済活動の中で生きている。
彼らは「お金」なんだと。

豚当番にて。
同時に生まれた8匹の子豚。
あまりに可愛くてめろめろになるも
同級生たちは「名前をつけちゃだめだよ。」と忠告する。

名前をつけてしまうと可愛がってしまう。
情が移る。

しかし、彼らは「肉」になるために生まれてきた子たち。

だから、大事にはするけど可愛がってはいけない。

逃げた鶏を捕まえる手伝いをしたお礼にと、
先輩が「ちょっと待ってね。できたら届けるから。」と言って
目の前でシメた鶏は、美味なるおやつになった。

保存料や着色料を一切使わない製法で造られた燻製。

それは、もう卵を産めなくなって
淘汰されることが決まった鶏の最期の姿。



おいしく「いただく」ことが彼らへの感謝。

いのちを「いただきます。」

深い。


「百姓貴族」(←実録エッセイマンガ)を読んだときも思ったけど、
農業の事とか畜産の事ととか本当に知らないことが多すぎて
恥ずかしくなるくらい。

今この瞬間も、北海道だけでなく、全国で、全世界で
第一次産業に関わる人たちの「命を育てる仕事」が行われている。

そういった家に生まれた子供たちのプレッシャーや選択に頭が下がる。

甘えられない。
感謝をしなければ。

スーパーに行くたびに思います。



ありがとうございます。
いただきます。


ご馳走様です。



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