以前、少し積ん読があると書きましたが、本屋に行って面白そうなのがあるとつい、買ってしまいます。←やめなさい
ところが、最近シリーズもので買ってみた推理小説の主人公が、甘えたのくせに意固地で泣き虫で、イラっとくるタイプの学習能力のなさで、嫌になっちゃったのでめっさ途中で切り上げ、全く違うものにしようと例の中から読みました。
前置きなげーな。
伊坂幸太郎
『重力ピエロ』
面白かった!
後半一気読み。
てか、私はこれをどんだけ寝かせてたんだろう。
この作品が映画になるって聞いて「まだ読んでない」と思った覚えがあるので、最低でも去年かなあ。
早く読めばよかった(笑)。
実は伊坂氏のは、これでまだ3作目。
『アヒルと鴨のコインロッカー』と『オーデュボンの祈り』と、これ。
軽妙な会話と早い展開で誤魔化され(?)がちですが、設定はかなりヘビーです。
主人公は、仙台に住む二歳違いの兄と弟。
母は数年前に入退院を繰り返した末、病死。
父も再発した胃ガンで入院中。
同じ家に住んではいないけど、基本仲良し兄弟。
でもこの兄弟、実は血縁関係は半分だけ。
この「半分の原因」が一連の事件のきっかけだったりするんだけど、私はこの兄弟の煩悶よりも、二人の御両親に惹かれました。
美人の母は、もと雑誌モデル。
撮影で訪れた仙台の温泉宿。
市役所の担当でその撮影に立ち合った父に一目惚れ。
東京に住んでたけど、父のいる仙台へ押し掛け女房にやってくる。
このとき二十歳。
その一目惚れされた父は、一見どこにでもいる普通の公務員。
特に優れているわけでも劣っているわけでもなく、人生においてまず「目立つ」ということがないであろうと思われるような平凡な男性。
でも母は、父の素晴らしさを見抜いた。
数年後訪れる事件の結論を、即答したという父は、放火事件を記した地図を見るうち悟ってしまう。
そして兄にも弟にも訊ねる。
「おまえか?」と。
主語は一切なし。ただ
「やったのか?」と。
父の担当医師に「待っても海路の日和はありませんよねえ。」と言った兄は、総てを飲み込み弟を守る。
父も、兄も、弟も。そして亡き母も。
お互いを大切に思い、力になりたいと願い、何をおいても味方であると。
しみじみと、いい一家だなあと…。
だからこそ、人とも思えない「極悪人」がむかつくわけで。
『オーデュボン~』に登場する極悪刑事をモデルにact.10の大輝を書いたとどこかに書きましたが、これにも悪いヤツが出てきます。
一見二枚目。でも、胡散臭い。
横柄で自信家。口を開けば自慢しか出てこない。
性格が悪いというより、もう話が通じない。
同じ人間とは思えないヤツ。
こういうやつには「想像力」が全くない。
自分があるいは自分の親しい身近な人が同じ目に遭って、同じようなことが果たして言えるのか。
こういうやつに限って、怒鳴り散らし、わめきちらし、悪知恵と抜群の行動力でもって報復しようとするだろう。
ヤダヤダ。
人間は「想像力」を失くしたらおしまいだというようなことを何かで見たか読んだかしました。
ほんと、そうだよなあと思う。
ところで。
伊坂氏の作品の特徴として、仙台が舞台であることが多い事。
他の作品のキャラクターがふと登場し去って行く事。
これにも出て来ました。
『オーデュボンの祈り』の主人公が。
夜中の青葉山に現れ、自身の奇妙な出来事(上記作のこと)を語り、お兄ちゃんの車に相乗りで駅まで送ってもらっていました。
特にお兄ちゃんに何をもたらすわけでもなく(笑)。
でも、そういう出し方、カッコイイっていうか面白いなと思いました。
映画の公式サイトにも行ってみました。
あらすじ読んでびっくり。
大筋「だけ」一緒なんだね。色々違いすぎて笑えた。
キャスティングはというと。
泉水(兄):加瀬亮
春(弟):岡田将生
そうか。そうだね。
母:鈴木京香
納得!! なるほど!
父:小日向文世
すごい!! うますぎる!!
本文中から引用するのであれば、まさにこれは「神様のレシピ」ですねえ。
あ~、笑った。
今度レンタルで観てみよう。
ところが、最近シリーズもので買ってみた推理小説の主人公が、甘えたのくせに意固地で泣き虫で、イラっとくるタイプの学習能力のなさで、嫌になっちゃったのでめっさ途中で切り上げ、全く違うものにしようと例の中から読みました。
前置きなげーな。
伊坂幸太郎
『重力ピエロ』
面白かった!
後半一気読み。
てか、私はこれをどんだけ寝かせてたんだろう。
この作品が映画になるって聞いて「まだ読んでない」と思った覚えがあるので、最低でも去年かなあ。
早く読めばよかった(笑)。
実は伊坂氏のは、これでまだ3作目。
『アヒルと鴨のコインロッカー』と『オーデュボンの祈り』と、これ。
軽妙な会話と早い展開で誤魔化され(?)がちですが、設定はかなりヘビーです。
主人公は、仙台に住む二歳違いの兄と弟。
母は数年前に入退院を繰り返した末、病死。
父も再発した胃ガンで入院中。
同じ家に住んではいないけど、基本仲良し兄弟。
でもこの兄弟、実は血縁関係は半分だけ。
この「半分の原因」が一連の事件のきっかけだったりするんだけど、私はこの兄弟の煩悶よりも、二人の御両親に惹かれました。
美人の母は、もと雑誌モデル。
撮影で訪れた仙台の温泉宿。
市役所の担当でその撮影に立ち合った父に一目惚れ。
東京に住んでたけど、父のいる仙台へ押し掛け女房にやってくる。
このとき二十歳。
その一目惚れされた父は、一見どこにでもいる普通の公務員。
特に優れているわけでも劣っているわけでもなく、人生においてまず「目立つ」ということがないであろうと思われるような平凡な男性。
でも母は、父の素晴らしさを見抜いた。
数年後訪れる事件の結論を、即答したという父は、放火事件を記した地図を見るうち悟ってしまう。
そして兄にも弟にも訊ねる。
「おまえか?」と。
主語は一切なし。ただ
「やったのか?」と。
父の担当医師に「待っても海路の日和はありませんよねえ。」と言った兄は、総てを飲み込み弟を守る。
父も、兄も、弟も。そして亡き母も。
お互いを大切に思い、力になりたいと願い、何をおいても味方であると。
しみじみと、いい一家だなあと…。
だからこそ、人とも思えない「極悪人」がむかつくわけで。
『オーデュボン~』に登場する極悪刑事をモデルにact.10の大輝を書いたとどこかに書きましたが、これにも悪いヤツが出てきます。
一見二枚目。でも、胡散臭い。
横柄で自信家。口を開けば自慢しか出てこない。
性格が悪いというより、もう話が通じない。
同じ人間とは思えないヤツ。
こういうやつには「想像力」が全くない。
自分があるいは自分の親しい身近な人が同じ目に遭って、同じようなことが果たして言えるのか。
こういうやつに限って、怒鳴り散らし、わめきちらし、悪知恵と抜群の行動力でもって報復しようとするだろう。
ヤダヤダ。
人間は「想像力」を失くしたらおしまいだというようなことを何かで見たか読んだかしました。
ほんと、そうだよなあと思う。
ところで。
伊坂氏の作品の特徴として、仙台が舞台であることが多い事。
他の作品のキャラクターがふと登場し去って行く事。
これにも出て来ました。
『オーデュボンの祈り』の主人公が。
夜中の青葉山に現れ、自身の奇妙な出来事(上記作のこと)を語り、お兄ちゃんの車に相乗りで駅まで送ってもらっていました。
特にお兄ちゃんに何をもたらすわけでもなく(笑)。
でも、そういう出し方、カッコイイっていうか面白いなと思いました。
映画の公式サイトにも行ってみました。
あらすじ読んでびっくり。
大筋「だけ」一緒なんだね。色々違いすぎて笑えた。
キャスティングはというと。
泉水(兄):加瀬亮
春(弟):岡田将生
そうか。そうだね。
母:鈴木京香
納得!! なるほど!
父:小日向文世
すごい!! うますぎる!!
本文中から引用するのであれば、まさにこれは「神様のレシピ」ですねえ。
あ~、笑った。
今度レンタルで観てみよう。
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