真っ白なクリーム。
深い色のチョコレート。
可愛らしいピンク。
ふかふかのスポンジ。
満腹時に観てよかった…。
夜中に観たらコンビニに走ってしまいそう。(^-^;
つか、ケーキ食べたくなるわこりゃ。
2009年 韓国
『アンティーク~西洋骨董洋菓子店~』
フ●でやってたタッキー主演の月9の映画化。
というか、同じ原作の別物です(笑)。
ドラマは網膜剥離でボクサーを引退したパティシエ見習いのタッキー視線だったけど、コチラは子供の頃誘拐された先でひたすらケーキを食べさせられたケーキ嫌いのオーナー視点。
オーナーは自分を誘拐した犯人を懲らしめるため(見つけ出すため)、とにかく美味しいと評判になるようなケーキ屋を立ち上げる。
犯人が買いに来るようなお店を。
そのケーキ屋にパティシエとしてやってきたのが、オーナーの高校の同級生。
通称「魔性のゲイ」。
卒業式の日に、彼女に振られた直後のオーナーに告白して、ケーキをぶつけられて振られた人物。←ややこしい
女性が怖いこのパティシエの為に、男性に限って募集した従業員の貼紙を持ってやって来たのが、甘いもの好きのリタイアボクサー。
そして、オーナーの両親が心配して付けたお目付け役のボディーガード。なのか?
この4人がメインで話が進むんですが、ストーリーらしきストーリーはあまりなかったように思います。
どうやらこちらのほうが原作に忠実らしいですが、原作は面白いって聞いたことあるから読まにゃ。
よしながふみさんだし。
登場する女性はオーナーの家族と、ケーキを買いに来る女性客だけ。メインにはいません。
あまり見たことないリアルBLが見られます。しかもちゃんと美形の(笑)。
後半になって、ようやく20年前の誘拐事件にカタを付けるという話が出てくるんですが、それまではひたすら4人を眺めるような感覚。
オーナーは涼しげな顔立ちの、スタイル抜群な長身な子(186センチ・モデル出身)。
シェフパティシエは、柔らかい印象の細身な子。(この俳優さん子供の頃日本にいたらしく、流暢に日本語喋ってるの動画で見ました。「発音」は覚えているんだとか)
リタイアボクサーは、短髪童顔小柄(にみえるけど、178あるらしい)な子。
お目付け役は、常にサングラスを掛けたSP風のがっちり型。
見事に違うタイプの4人揃えました的な(笑)。
キャスティングに「全て」がかかっているような感じがしました。
韓国の俳優さんって、ある一定の年齢以上だと多くはマッチョ系なんだけど、これは違うからビジュアル的に目に馴染むのが早かったです。
日本の俳優に雰囲気が近いというか。
でも、この4人のうち2人はレンタルしたドラマで見た子たちだし、1人は見たことなくても存在は知ってました。
脇に出てくる子役ちゃんやおじさん俳優さんたちも、「あ、あの人だ」って顔がわかる人たちばかりで、そのへんは楽しめました。←楽しみ方の方向が違う。
でも、何度か出てくる
「人は幸せなときに、ケーキを食べる」
という台詞は、
あー、そうかも。
と思いました。
とか言って原作の台詞だったりして。
甘いものが嫌いでケーキを食べたら必ず吐くオーナー。
誘拐されていた2ヶ月間の記憶がなく、毎晩悪夢にうなされる。
それでも、店では愛想を振り撒き、ゲイに悪態をつきつつ見習いを叱りお目付け役を詰る。
その姿を見て、誘拐犯を見つけるため協力を要請してきた刑事は言う。
「立派だよなあ。」
と。
人はみんななにかしらトラウマがあって、それを引きずり続けて苦しむ人と、なんとか乗り越えて前向きに頑張ろうとする人がいる。
誘拐犯は前者。
オーナーは後者。
「痛み」はその人だけのものであって、他の誰にも代わってもらうことはできない。
その「痛み」をどう処理するか。
当たり前で、でも苦しいこの作業を人はみんなしている。
苦しいのは自分だけではない。
それだけで「よし!」と思える。
私もそう思いながら仕事をした経験があるので、「仕事」を頑張る人にはものすごく共感します。
普通に生きられることが、何よりも幸せで感謝すべきこと。
ラスト、オーナーの最後の台詞は
「今日もケーキを売りに行くか」
爽やかに始まり、爽やかに終わりました。
まあ、たまにはこういう目の保養系もいいかなって。
ちなみに。
なぜ私がこの映画を見ようと思ったかっていうと。
リタイアボクサーの「現代姿」が観たかったから(笑)。
時代劇、しかもきっつい表情がほとんどだったので、違う表情も見てみたいと思いまして。
初登場の幼い風貌に爆笑した。
中学生か!
わざとそういう風にしたんだと思うけどね。
ジェントル系のオーナー。
セクシー系のパティシエ。
ワイルド系のお目付け役。
ワンコ系の雑用。
うまいわ~。(^-^;
妙に感心しましたとさ。
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